Health insurance cards
当院でも導入している顔認証カードリーダーでマイナンバーカード保険証が利用できます
医療機関で、マイナ保険証を利用したオンライン資格確認ができなかった場合に患者が提出できる「被保険者資格申立書」
マイナ保険証を持っているのに、トラブルのせいで窓口負担が10割となることを防ぐ措置です。
被保険者資格申立書、どんな項目があるの?
患者さんが記入するのは▽保険証の有無、▽保険種別、▽保険者等名称、▽事業所名、▽保険証の交付を受けた時期、▽一部負担金の割合――の6項目。ただし、申立書には「可能な範囲で記入」と書かれていて、保険種別や一部負担金の割合の項目には「わからない」の選択肢も用意されています。従来の保険証と違い、マイナンバーカードには保険者の名称は書かれていませんから、分からないケースも多くなることが想像できます。後期高齢者など、所得水準によって負担割合が変わる患者もいるので、負担割合が「わからない」と言われた場合、どうすればいいのでしょうか。
厚労省は7月26日時点で「患者の年齢等を踏まえて医療機関に負担割合を判断いただく」と説明しています。いったん医療機関が1~3割の負担割合を決め、患者にそれぞれの負担分を請求した上で、診療報酬を請求することになりそうです。7月中には詳しい考え方が示される見通しです。
実際の負担割合と異なっていたらどうなるの?
申立書を出した患者は、自分の被保険者等番号等の情報が分かり次第、受診した医療機関に伝えることになっています。医療機関はこれを受けてレセプト請求をします。ただし、患者から連絡がなく、被保険者等番号等が分からない場合でも、明細書に患者の住所等を記入すれば、被保険者等番号等は「不詳」のまま診療報酬請求をすることができます。
審査支払機関もこの患者の保険者等を特定できなかった場合は、複数の保険者が按分して診療報酬を支払います。実際の負担割合が異なっていたことが判明した場合は、保険者から患者に差額の精算を求めることになります。また、高齢者は所得等によって窓口負担の割合が異なりますが、患者の申請に基づいて窓口で支払いをした場合、実際の負担割合が異なっていてもレセプトの返戻は原則しないこととなりました。 ポチっと応援よろしくお願いいたします。
maintenance
サンスター株式会社と株式会社ミナケアは、定期健康診断結果と医療機関の診療情報(レセプト)をもとに、歯科受診内容と喫煙、糖尿病と歯の本数に関連する分析結果を発表した。
1.歯科受診内容と歯の本数の関連
40代以降のすべての年代で、治療受診のみの者に比べて、治療・管理どちらも受診した者、管理受診のみの者の両方が、有意に歯の本数が多いことが判明した。
40代、50代、60代、70代の歯の本数において、治療・管理のどちらも受診した者は、治療受診のみの者と比べて、それぞれ0.1本、0.6本、1.8本、3.1本と多く、管理受診のみの者では、それぞれ0.3本、1.1本、2.8本、4.5本多い結果となった。
2.喫煙と歯の本数の関連
30代以降のすべての年代において、喫煙者は非喫煙者に比べ、歯の本数が有意に少なく、その差は、年齢が高くなるほど大きくなるという結果であった。
30代、40代、50代、60代、70代の歯の本数において、喫煙者は非喫煙者に比べて、それぞれ0.2本、0.5本、1.4本、2.1本、2.4本少ない結果となった。
3.糖尿病と歯の本数の関連
30代以降のすべての年代で、血糖コントロールが悪い者(HbA1c6.0%以上)は血糖コントロールが良い者(HbA1c6.0未満)に比べ、有意に歯の本数が少ないという結果を示した。また、30代から60代においては、血糖コントロールが悪くなるほど、歯の本数が少ないことが判明した。
30代、40代、50代、60代、70代の歯の本数において、HbA1c6.〜6.9%の者はHbA1c6.0%未満の者に比べ、それぞれ0.2本、0.3本、0.5本、0.5本、0.7本と少なく、7.0%以上の者ではそれぞれ0.5本、0.7本、1.2本、1.4本、1.1本と少ない結果となった。
・定期的なメインテナンスを受診している人は、単に治療のために受診している人に比べ、歯の本数が多く、定期的な口の健康管理が歯の喪失を防ぐ可能性があると示された。
・喫煙者や糖尿病で血糖コントロールが悪い人は歯の本数が少なく、この結果は過去の数多くの研究結果と一致している。
口の健康管理のための歯科受診が歯の喪失の抑制と関連することをビッグデータ解析から確認~第66回春季日本歯周病学会学術大会で発表~ ポチっと応援よろしくお願いいたします。
CURAPROX
歯と口の健康週間に因んで・・・
私達が使っている歯ブラシを紹介します
私はクラプロックスCS5460で、家内はCSスマートです
CS5460は5,460本の植毛で、CSスマートはなんと7,600本の植毛だそうです
CSスマートはヘッドがCS5460よりもコンパクトで小さなお口の方には磨きやすく感じます。
どちらも毛量や柔らかさも十分で、クラプロックスの歯ブラシを初めて使う人にもおすすめです。
毛には自社開発ポリエステルのCuren®繊維(クーレンファイバー)を使用しているので、柔らかいながらも弾力に富み、長持ちし経済的です。クリームチーズのような柔らかさに、チョコレートバターのような粘着度、是非、体感して下さい。
カラーがビビッドすぎないので、どの色もおすすめです
定価は値上がりし、クラプロックス公式オンラインショップではCS5460、CSスマートどちらも1,100円(税込み)です ポチっと応援よろしくお願いいたします。
Dementia Risk in People With Type 2 Diabetes
HbA1c値が9%以上の期間が長いと認知症発症リスクが高くなる可能性
National Center for Healthy Aging
・これまで、認知症のリスクがもっとも低くなるHbA1c値の水準については不明であった。
・今回の研究では、50歳以上の2型糖尿病患者253,211人のデータをもとに、HbA1c値と認知症、経時的に変化する血糖への累積曝露との関連について調査された。
・研究結果によると、HbA1c値が9%以上の期間が長い患者において、認知症リスクが最大となることが明らかになった。
オーストラリア・メルボルンにあるNational Center for Healthy Aging (NCHA)は4月17日、HbA1c値が9%以上の患者は認知症リスクが高くなる可能性について発表した。
この研究は、NCHAおよびモナッシュ大学に所属するChris Moran博士と、ケンタッキー大学、カリフォルニア大学、スタンフォード大学の共同研究によるもの。研究成果は、JAMA Neurology(IF:29.907)に掲載された。
認知症のリスクが最大になるHbA1c値はどれくらい?
糖尿病と認知症の関連については、これまでのさまざまな研究で報告されているが、認知症のリスクがもっとも低くなるHbA1c値の基準については不明であった。そのため、この研究は、さまざまな範囲のHbA1c濃度への累積曝露と認知症リスクとの関連性について、性別や人種、民族を超えて検討することを目的に行われた。
被験者は、1996年1月1日〜2015年9月30日までの期間に、50歳以上であった2型糖尿病患者253,211人。Kaiser Permanente Northern California(KPNC)統合医療システムに登録されている、2020年2月〜2023年1月までのデータをもとに分析が行われた。
なお、研究期間中のHbA1c測定が2回未満である者や、ベースライン時に認知症に罹患している者、追跡期間が3年未満の者は除外された。
被験者はHbA1c測定時の値によって、以下のように分類された。
・6%未満
・6~7%未満
・7~8%未満
・8~9%未満
・9~10%未満
・10%以上
認知症の診断には、国際疾病分類第9改訂版をもとに特定され、Cox比例ハザード回帰モデルは、年齢、人種、民族、ベースラインの健康状態、およびHbA1c測定値を調整し、認知症と経時的に変化する血糖への累積曝露との関連を推定した。
HbA1c値が9%以上の期間が長いと、認知症リスクは最大になる
参加者の平均年齢は61.5歳(SD:9.4歳)で、全体の53.1%が男性であった。また、追跡調査の平均期間は5.9年(SD:4.5年)であったとのこと。
すべてのHbA1c測定時において、50%以上の割合でHbA1c値が9〜10%未満、または10%以上であった被験者は、50%以下の被験者と比較して認知症のリスクが高かった。一方、測定時にHbA1c値が6%未満、6~7%未満、7~8%未満であった割合が50%以上であった被験者は、認知症のリスクが低いという結果がでた。
以上のことから、HbA1c値が9%以上の期間が長い患者において、認知症リスクが最大となることが明らかになった。
HbA1c値が9%以上の期間が長いと、認知症リスクは最大になる
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一般社団法人日本糖尿病学会によると、高齢者の血糖コントロール目標であるHbA1c値は、以下の通りである。
高齢者糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c値)高齢者糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c値)(画像は日本糖尿病学会HPより引用)
今回の研究結果によって、認知症リスクが高くなる可能性が示唆された「HbA1c値9%以上」という数値は、日本の基準と比較すると高めの数値であるものの、大きくかけ離れたものではないことが伺える。
糖尿病と認知症は歯科にも大きく関わる全身疾患であることから、今後新たに出版されるガイドラインで明示される基準値については、かならず確認しておきたい。
Glycemic Control Over Multiple Decades and Dementia Risk in People With Type 2 Diabetes
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